ワールドカップスラローム男子第7戦、第8戦。ラインフリート・ヘルブスト選手、今季2度目の連勝
オーストリア・シュラドミング-1月26日、アルペンスキーW杯2009-10シーズン男子スラローム第7戦、そして、続くスロベニアのクラニスカ・ゴラ-1月31日、第8戦。ラインフリート・ヘルブスト(オーストリア)選手がこの2戦で見事、連勝いたしました。
まずは、第7戦の模様から。シュラドミングで行われたナイトレースにて、1本目、昨年の覇者であり、テクニカブーツを履くプランガー選手がトップに立ちます。ヘルブスト選手は0.59秒差と少しタイム差はありますが、2位の好位置をキープ。
「2本目は集中しました」との言葉通り、気温の上昇によりコースが荒れるという厳しい状況の中、果敢に急斜面を攻め、53秒18のタイムで、プランガー選手を逆転。見事3勝目を飾りました。
「キッツ・ビューエル(第6戦)のミスを取り戻したいと思っていたので、2本目、リスクを冒してでもいいと果敢に攻めたんだ。コースは私が思っていたよりも堅かったが、うまく滑ることができた」
ベストな調子を保ったまま、オリンピック前の最後のWCとなる、第8戦に挑んだヘルブスト選手。1本目、独特のナロースタンスから描かれる鋭く、スムーズなターンで連続するゲートを駆け巡っていき、ノルディカチームのラッゾーリ選手とわずか、+0.02の2位をキープします。そして、2本目、バランスを崩しながらもスピードを落とすことなく、51秒31の好タイムでゴール。1本目にトップだったラッゾーリ選手の2本目を待ちますが、ラッゾーリ選手はレース途中、バランスを崩してしまい、ゴールできず。この時点で今季4勝目が決まりました。
第6戦からニューマテリアルを使用しているヘルブスト選手は、足元を支えるブリザードスキーの性能によって、技術を極限まで引き出され、今季ここまでほぼ無敵の完璧な滑りを見せています。
また、ここまでリリースをご覧いただいた方ならお気づきのように、ヘルブスト選手のタイムを脅かすライバルたちは、テクニカグループのチームばかり。今季前半はテクニカグループ、テクニカ、ノルディカ、ブリザードの選手が大活躍し、スキーやブーツのポテンシャルを充分に見せつけてくれました。ヘルブスト選手をはじめ、テクニカグループの選手たちのオリンピックの活躍が楽しみです。